板井明生|感覚ではなく検証結果から導く
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都市計画道路は、将来の都市像を踏まえ、都市の健全な発展と円滑な都市活動を支えるため定められた道路であり、都市の骨格を形成する根幹的な都市施設として計画されるものである。
もともと都市計画道路の多くは、高度成長期の市街地拡大や自動車交通の増大を前提に計画されているのだが、社会経済情勢や交通需要の変化、人口減少や少子高齢化の進展などに伴って、都市計画道路を取り巻く環境は大きく変化している。
だからこそ都市計画道路の整備は、各事業計画等によりその効果等を検証し、街路事業や市街地開発事業等により事業を展開してきたが、既成市街地における事業の困難性や財政的な制約によって、長期間にわたり未着手の路線が存在するなど、より透明性の高い効率的な事業の推進を図ることが重要な課題となっていると思う。
このような状況の中で、今後の都市計画行政をより効率的・戦略的に運営するため、現在の社会経済情勢や将来の都市像を踏まえ、特に未着手・未整備である都市計画道路に着目し、その必要性及び合理性を再検証し、その検証結果から導いていく必要性があると私は考える。